協北印刷日本初・弁護士の価値を高め、集客力・収益力の強化をサポートする弁護士専門印刷会社

柔道家・野村忠宏「負の連鎖からどうやって抜け出すことができたのか?」


私の会社では中退共という中小企業のための退職金制度に入っています。
そこから年に一度送られてくる「中退協だより」。
今日はその中で読んで元気をいただいた記事をひとつ、ご紹介いたします。

どんなに強い人であっても、自信を失うことがある。
なかなか負の連鎖から抜け出せない。
そのときどうやって、抜け出すことができたのか?

みなさんもご存知のオリンピック三連覇という偉業を成し遂げた、柔道家・野村忠宏さんのお話です。

☆——☆——☆——☆

IMG_3509

アテネオリンピックまであと2年に迫った2002年、僕は競技者として再び畳に立つ決意をしました。

ところが、2年間のブランクは大きく、試合に出ては負け続ける日々を送ることになります。
オリンピック・チャンピオンということを意識し、正々堂々、正面から組んで一本で勝ち切ることにこだわっていましたが、負けが込むうちに勝ち方が本当に分からなくなってしまいました。

負けたくない、投げられたくない、惨めな惨めな姿を晒したくない。
ネガティブな思いばかりがめぐり、相手のペースになって負ける。
完全に負の連鎖に陥っていました。
「現役を続けたのは間違いやったんか?」と悩み、円形脱毛症になったほどです。

アテネを目指す。それは、強要されたものではなく、2年間考え抜いて自分で出した道です。
だったら、それを曲げてはいけない。
残り少ないけれど時間はまだあるのだから、変わるチャンスはあるはずだと自分を奮い立たせました。
技術というのは何年も稽古を積み重ねて手にしたものなので、ゼロになることはありません。
体力もこれからのトレーニングで取り戻せる。
結局、一番変わらなければいけないのは「心」だったんですよ。

心技体の「心」が失われているから、試合で自分を出し切れない。
「二連覇した野村」「圧倒的に強い野村」そんなプライドが僕を小さくしていたんです。
今ある力を出し切る。僕の柔道の基本を取り戻そうと決意しました。
がむしゃらに戦い、たとえ負けても課題を見つけよう。自分が変わるためには、プライドを捨て去らなければいけなかったんです。

(略)

ビジネスであれば、会社には当然目標がありますよね。
だけど、「会社のために」という思いだけでは限界があると思います。
「自分のために」と思える目標があるのかは大切です。
たとえ希望していた仕事ではなくても、そのような目標がなければ、進歩もないんじゃないでしょうか。 そして、その目標は自分で見出すべきです。 人から与えられたものでは続きません。
そしてそれを発見したら努力を続ける。
目指すべき道があることは幸せなことだけど、しんどい思いをすることでもあります。
だけど、その先に喜びや成長があるはずです。

「強さとは何か」と問われれば、競技者としてのオリンピック三連覇がひとつの到達点かもしれません。けれど、自分の弱さを感じる時もいっぱいありました。
強い人、強くなれる人は、弱さを認めて受け入れることができる人だと思います。そして、それを乗り越えるための努力ができる人です。
心が苦しくなる時もあるし、立ち止まる時もあると思います。僕だって一度はアメリカに逃げましたし。だけど、そういうものも活かしながら常に前を見続けてきたから、弱かった自分は強くなれた。折れない心を持てるようになれたんだと思います。

☆——☆——☆——☆


※中退協だよりより転載(抜き書き)しております。