ジェイ・エイブラハムいわく、ビジネスにおいてもっとも大切なことは?

「ビジネスにおいてもっとも大切なのは、そのビジネスを行なう目的です」

こちらは、『限界はあなたの頭の中にしかない』(ジェイ・エイブラハム著、島藤真澄訳、PHP研究所刊)からの抜き書きです。

ジェイエイブラハムの本20160501

ジェイ・エイブラハムについての説明は省きますね。

おそらく、先生もそうだと思いますが、私も、自身の仕事を振り返るときによく、そのときの自分の心境にヒントを与えてくれそうな著者の本を引っぱってきて、再度読み返し、著者の言葉から、インスピレーションをいただいています。

たとえば、

自分はなぜこの仕事をしているのか。

今後どうしたいのか。

今どの地点にいるのか。

そんなときに
インスピレーションと元気をいただいているジェイ・エイブラハムの言葉をここに記します^^

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実業家がレストランをオープンします。
そのレストランは、お客様をおもてなしする最高の場所であり、その手段としてあります。
おいしい料理があるのは当然です。
しかもサービスは最高にワクワクするものです。
そのお店に行くだけで気分が高揚し、特別で大切な扱いを受け、自尊心は満たされます。
いつも何かしら楽しいイベントを行なっています。
スタッフもお店に集まる人々も、最高の笑顔で、空間そのもののエネルギーが違います。だから元気をもらって帰れるのです。

実業家が会社を始める際、そもそもの目的が違います。
素晴らしい料理を出せる腕があるからレストランをやろうと思っているのではありません。
そうではなく、そこにいらしてくださったお客様をおもてなしし、価値を創造し、市場に新たな貢献をするという強い志で始めます。

誰のためにやるのかということにたいへんな情熱を持っており、誰もやったことがないくらいの価値を届けるという意気込みでやります。
自分がいかに優れた技術を持っているかを示すためにやるのではありません。
市場に新しい道をつけることに集中しています。

そのためには、すべての人にすべてのことを提供できるわけではありません。
ターゲットを絞らないといけません。あなたが市場を開拓し、育て、そこに価値を提供するのです。反応しない層に焦点を当てても仕方ありません。

ほとんどの人が、間違った目的でビジネスを行なっています。
あなたがどれほどすばらしい商品を持っているか、どれほど優れたサービスか、まったく新しいテクニックなのか、そんなことはつゆほども関係ありません。

そんなことでビジネスを始めても、絶対に上手くいきません。マーケティングが優れていればいいのか、という問題でもありません。

(略)

たしかに、私はコンサルタントとして多くの経営者を助けてきました。
事実、立ち行かなくなったビジネスを、わずか60分のうちに、もっとも効果的な方法を用いて立てなおさなければならないことも多々あります。

起業の前にアドバイスを求めてくれればいいものを、多額の借金と従業員を抱え、どうにもならない状況になってから私のところにやってきます。そういう状況では、より速くキャッシュフローが潤うような方法を、つまりインパクトのある技術を選んで使う場合もあります。

しかし、その後も順調に伸びる会社というのは、同時に理念を見直し、全社的にそれを徹底し、改善し、人間性を高める努力をする会社に他ならないのです。
そこを決して勘違いしてはなりません。

あなたがいったん、実業家として価値を創造することに邁進しはじめると、あなたは間違いなく嫌われるでしょう。すでにある市場に似たようなサービスを提供する場合とは違って、一斉に不協和音が起きるかもしれません。あなたの真摯な貢献がすぐに受け入れられ、歓迎されるとは限らないのです。

あなたは、好かれるか嫌われるかのどちらかです。しかしながら、嫌われることは凡庸であったり、あってもなくてもどちらでもいいと思われるより、ずっとましです。あなたの真の貢献を理解し、評価してくれるターゲットと出会い、突き抜けるまでには、その期間を耐え忍ぶ必要が出てくるかもしれません。

価値を増やす人にならなければなりません。すでにある価値を市場から奪い、減らす人であれば、そのビジネスはやがて消滅の運命です。

(略)

あなたは人間というものを理解しなければなりません。人の心理を学ぶ必要があります。
あなたは目に見えない市場という大きな塊を相手にしているのでなく、一人の人間と向き合っているということを忘れてはなりません。
たとえ企業と取引をしている場合でも、担当者は人間です。心を持たないコンピュータではありません。彼らの人生を理解し、励まし、より良いものとするために、あなたのビジネスはあるのです。

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